東邸
 多くの書籍、資料をお持ちの若いご夫婦の家。将来は、多くの蔵書を生かしたブックカフェをご自宅で営みたいというご希望があった。このため、1階に前面道路から奥の中庭までを見通せる将来のブックカフェ用の部屋を、坪庭に面した多目的の土間として用意し、居住部分は2階から3階に配置している。2階のリビングから3階の寝室へ至る経路上に、多くの蔵書を収める天井までの書棚を設けた「第二のリビング」を設け、住居内の公〜私へのグラデーションを生み出している。それぞれの場所には、ふさわしい天井高さを設定して断面上の床を”ずらし”、スリット状の吹き抜けを設けることで各々の場所どうしの立体的なつながりを生み出している。 スリット状の吹き抜けからは空が見え、家の中心へ光が降り注ぐ。夜には星空を眺めることもできる。光が垂直に家の場所場所をつなぎ、家のどこにいてもご家族どうしが会話ができる、いわば垂直な光を軸とした、一体的な家族の居住空間が形成されている。
 間取りとしては、伸びやかな居住空間を確保するために、水回りなどをコンパクトにまとめる工夫を随所にちりばめている。外観上はシンプルなハコとして、雑然とした町並みの中でその場をスッと整理するような表現を考えた。
なお、内外装の色には特に建て主もこだわられ、微妙に茶を混ぜたグレー色、黒を入れた茶色など、配合を変えたたくさんのサンプルの中から選定し、よく吟味を重ねて各部に使っている。
 15坪という狭小敷地のポテンシャルを最大限に生かした設計となっている。

■建築概要: 
主要用途:個人住宅
敷地面積:49.4m2
建築面積:28.0m2
延床面積: 81.2m2
構造・規模:鉄骨造 地上3階
最高高さ:9.11m

■設計・監理: 
 建築:株式会社 ティー.エイチ.ティー.アーキテクツ
    角倉剛、八尾廣、大野高志 
 構造:山田構造設計事務所 山田泰範
■総工費:2675万(98.6万/坪)

  ■施工:群峰工業株式会社
  ■設計期間:2004年2月〜2004年12月
   施工期間:2005年1月〜2005年6月




AZUMA HOUSE
IMAGES   DRAFTS   TEXT