I 邸 リフォーム


 RC造住宅のダイニングキッチン及び子供室のリフォームである。限られた部屋の中での改修であるが、それだけに現状における間取りや微妙な寸法関係についても敏感に感じ取ると共に、キッチンカウンターのあり方、収納や空調機の納め方、ベッドや書棚等の家具類を整理して空間の有効利用を図る上で、より繊細な感覚を要求された。リフォーム後10年から15年はお住まいになるということで、細部にわたる使い勝手の良さに対しても考えられるあらゆる配慮をもって丁寧に設計した。 
 結果として各室の雰囲気は劇的に変化し、庭と室内の関係も改善して庭を整える楽しみという副産物も生まれ、完成時のクライアントのお喜びもひとしおであった。設計者の私にできたことは、既存のスペースを"ちょっと変える"ことの積み重ねであったが、例えば床の高さを5cm上げる、窓の巾を変えるなど、ごく小さな工夫で空間がいかに変わるかを実感できた貴重な体験でもあった。
 リフォームは既存環境の良い点、悪い点ををいかに読み解くか、既存建物のポテンシャルの見極めが大事である。いわば東洋医学的な”気を読み、ツボを押さえ療法を行い、スムーズな気の流れをつくり、輝きを生む”ような醍醐味がある。


設計/監理  
 
建   築 有限会社 八尾廣建築計画事務所    
設 計 期 間 2005年10月〜2006年1月    
施 工 期 間 2006年5月〜2006年6月    
        

■庭の緑も映えるダイニングキッチン。床の高さを調整し、構造的に可能なまで窓を広げ、オープンなアイランドタイプのキッチンとすることにより、ダイニング〜サンルーム〜庭がつながって明るさと広がりを獲得した。

■互い違いの2段ベッドにてスペースを有効利用した二つの子供室。勉強が楽しくできるように、丸い形のカウンターデスクを書棚と組み合わせ設置。照明の切り替えによって勉強のモードとリラックスのモードをつくれる。