(仮称)くの字の家


郊外のまだ農地の残る安定した環境の住宅地に建つ二世帯住宅の計画である。ご高齢の親世帯と私と同世代の子世帯の好みやライフスタイルがかなり異なることから、1階が親世帯、2階が子世帯と分かれて住む形となる。南向きの角地である敷地の東側道路は比較的交通が多く、南西側には公園があり、南西方向に庭を囲みながらその方向に開かれた「く」の字型の平面形は素直に導かれた。1階と2階のくの字は互いにずれており、そのずれの下に2台分のカースペースと玄関へのアプローチをぴったりとることができた。子世帯の建て主がおおらかな性格であることもあり、2階は坪庭テラスと大きなデッキテラスを設けて大きな屋根で覆い、内部と外部が混じり合ったような気持ちのよい住空間をつくる。対照的にご高齢の親世帯では和の空間をベースとして庭側に広めの縁側を設け、離れのような茶室も設けて、伝統的な日本の住宅の間取りをとる。親世帯と子世帯とでは形は大きく違うけれど、同じように庭を囲い、庭を通して2世帯のつながりをつくる工夫をちりばめて全体の一体感を形成したいと考えている。ちなみに「くの字の家」の名称は、家づくりを楽しんでおられる建て主の命名である。
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建 築 概 要      
主 要 用 途 住宅 用 途 地 域 第1種低層住居専用地域
敷 地 面 積 244.14m2 規模/構造

地上2階、木造

建 築 面 積   111.86m2(予定) 最 高 高 さ 7.0m(予定)
延 床 面 積 188.58m2(予定) 最 高 軒 高 未定
       
設計/監理      
建   築 有限会社 八尾廣建築計画事務所    
設 計 期 間 2008年1月〜2008年8月(予定)    
施 工 期 間 2008年9月〜2009年3月(予定)    
       
phase-1      

大きなくの字型の平面形、囲い庭と住空間が1階と2階それぞれに違った形でつながる基本形を提案した第1案。

 

 

 

 

phase-2  
建て主の要望もあり、2階のスペースをさらに屋上へとつなげてさらに外部的な空間との親和性をつくった。くの字の外側はずれた外壁の帯でそれぞれの世帯を囲い守り、くの字の内側はリズミカルな壁で日照をコントロールしながら大きく開く構成。1階と2階それぞれに気持ちのよい光と影が家の内外をつないでいる。外観のデザインは第1案と比べてスケール感がいま一つなためさらに検討が必要である。