建築の設計においてグラフィックスデザインを手がけることも多いですが、普段からグラフィクスには興味をもち、空間のイメージやインスピレーションを平面作品として創作しています。こうしたイメージは、直接的に建築設計に結びつくものではありませんが、間接的には創作上のインスピレーションの大きな源となっています。八尾廣が普段感じていることの一面を表すとも思いますので、ここでは仕事としてのグラフィクスと共にそのいくつかをご紹介していきます。(絵のサムネイルをクリックしていただくと、いろんな絵をご覧いただけます)
01_IROIRO
ウィリアム・フォーサイス氏の振り付けによるフランクフルトバレエ団の公演から受けたイメージを視覚化したいと考えて作成したグラフィクス。いくつかの色を付けたアクリルキューブを重ねたときに現れる色彩のシミュレーション。さらに色彩同士が溶け合った状態をグラフィクソフトにて試行。
1990
02_MOVA
  動的な空間のイメージをガラス質の物質でできた空間として表現した。ガラス特有の屈折と反射により動的な空間の特性が増幅される。IROIROと同じ方法で、物質が溶け合ってイメージがぼやけていく様子をシミュレーション。
2000
03_KAREHA2004
 2004年の、枯れ葉が最も美しい日に拾った枯れ葉を無造作に並べ、デジタル処理してグリーティングカードを作成。枯れ葉の色の美しさが、時折混じる緑色や腐食した葉のくすんだ茶色によってより鮮やかとなることに気づく。デジタルな情報に変換することで、自然の色のグラデーションの美しさに改めて気づかされる。
2004 
04_HAPPA
  新緑の織りなすパターンの美しさもクローズアップすることにより浮かび上がってくる。写真を同じくデジタル処理してパターンを作成。自然のもつ「形」の美にはいつも驚かされる。なめらかで微妙なカーブを描くラインの交錯、光と陰による透過性が、形の多様さを増幅している。
2005
05_HANA
  ひとひらの花びらも大きく写してみると、その中に多くの要素が含まれていることに気づかされる。自然のもつグラデーションのパターンを、やはりグラフィク処理により分析しようと試みる。                                         
2005 
06_AWAAWA
  泡のイメージを絵にしてみた作品。いくつかの青色を混ぜてグラデーションをつくり背景とし、その上に白と薄い青色を混ぜたアクリル絵の具でスタンプ状に泡を描く。自然の泡のようなランダムな配置も、手で描くとなかなか難しいものである。無意識に描いていると意外にうまくいく。
2005 
07_KURI_NUKI-1

  原初的な空間のイメージを追求しようと試行錯誤している中で生まれた数葉の絵。論理を組み立ててつくりながらもどこか身体に訴えかける空間ができないだろうか?また、空と風を感じる空間とならないか?2次元と3次元の境界はどこにあるのか?ともかくも身体を動かしてつくってみると新たな発見がある。


2006 
 08_HO_NOO-1
  

  年頭に、もうじき2歳になる娘と共に炎を描く。陶芸を始め、生きている土に触れていると、感覚的に自由にたゆたうような浮遊感が、身体の奥底から呼び覚まされてくる。絵を描いても気の流れのままに描いてみたくなる。絵をスキャンして、デジタルな炎に変換してみると、色彩の奥深さも再認識できて面白い。


2007
       
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